魔光砲初手についての雑感
本題に入る前に。
自分がぷよるときに意識付けていることについて説明します。
それは、『初手2色で最も多い色の把握』でタワーの発火色を判断するということです。
意識付けの理由は、自分が連鎖寄りのタワー勢でありタワー寄りの連鎖勢だからですね。
ちゃんと説明すると、自分は初手周りをタワーに寄せているんですけど、タワー構築がちょっとでもうまくいかないor連鎖が見えた、閃いたって瞬間に連鎖に持っていくので、気分や日によって連鎖数の割合が大きく異なります。
それはときに謎の爆発力に結びつくことになりますが、ちゃんと究明すれば適当だし安定してないしせっかくのタワー配ぷよを逃すし根本的に強くないという話になります。
ということで、タワー強行と連鎖移行のタイミングをなるべくロジカルにするため、相手のタワーと発火色が同じであるかどうかを判断材料とすることにしました。
例えば『aabb』であれば相手と発火色が同じなので、連鎖移行を寛容に考えてもいいとか。
例えば『abbb』であれば相手と発火色が変わるので、タワー強行の選択肢を厚めに取ろうだとか。
例えば『abab』であれば相手と発火色を変える置き方をしているのでこれもタワー強行で問題ないとか。
他に、連鎖初手になるようなツモでもこの意識を使って単発の頻度や量を変えることができるので、『abcd』の時以外は常に意識しています。
凝視を使わない判断法なので相手の連鎖移行や置きミスなどに対応できませんが、連鎖を多めに取り入れるずらしタワー勢にはこの判断方法は全部無意味(タワーの発火色は常に同じ)だからやらないですし、正位置タワー勢が連鎖移行してくれる分には正直ありがたさがありますし、置きミスに関してはその時点でこっち有利なので考慮しません。
凝視による自陣の操作ミスや把握ミスの方がよっぽど辛いので、配ぷよによる判断を採用しています。
はい。
別にこれ単体は大したことでもないので意識の話は以上になります。
さて、本題に戻るとまずは魔光砲という単語についてですが、これはとある方が連鎖の方向性について命名したものです。
しかし、自分はその魔光砲理論について詳しくないため、この記事内では特定の初手3手の形を魔光砲ということにします。
それがこれです。
自分の戦型であれば、abaccd,aabccd,abccad等でこの形が発生します。
さて、この形はあまり強くない(形を教えてくれた人曰く、人間にとっては強いが人外にとっては弱い)という話がもう何度もされています。
ということで何が弱いのかという話なんですが、しばらく使った結果3つほど見つけました。
①連鎖を組んだときに発火色がタワーと被りやすい(上図であれば赤)
赤→黄色とつなぐ階段系が比較的組みやすく効率もよいのですが、10~12手でうてない限りタワーと同手数発火で負ける展開が発生しまくります。
②連鎖形にしたときに5連鎖が多い
色の絶妙な離れ具合が原因か、4ダブにまとめるよりも5連鎖を組むツモの方が増えて、短縮した連鎖に抜かれまくります(この部分については違和感を抱く人がいるはずです)。
③アドリブ力が常に求められる
魔方陣にやや似た形ということで発火点がいくらでも生まれますが、魔方陣ほど利便性の高い形ではないので正解を見抜かないとダメダメ連鎖になります。
だいたいこんな感じですかね。
平均して悪くない連鎖が作れるのですが、抜きんでて強い連鎖をうてるときはかなり限られているという印象で、『人間にとっては強いが人外にとっては弱い』という言葉が的を射ているような気がします。
ということでこの置き方はあまりよくない、という記事を書くつもりはありません。
むしろ、自分は魔光砲のとある点を買っているからこそ使っているのです。
もったいぶらずに言うと、『カスタマイズ性に優れている』という点をとても高く評価しています。
この形は先ほど述べている通り、取れる選択肢が中途半端に広すぎるが故にアドリブ性が求められ、連鎖構築の難易度が高くなります。
では、それを解消するためにどうすればいいのか。
自分の出した結論は、対戦中に選択肢を追うのではなく、相手の戦型によって勝負前の段階でこちらが有利を取れるよう、或いは不利にならないように手を選ぶことです。
机上の空論感漂いまくってますが、一応考え方というか理論的なものをメモとして落としていきます。
VSタワー
さて、問題です。
初手3手でこの形が組めたとき、相手のタワーはどうなっているでしょうか。
ずらし、正位置、順向き、逆向きの差はありますが、こうなっていることでしょう。
赤(a色)発火の背中側が高いタワーですね。
もうつまり、すごく単純な話で、こちら側は赤発火でないルートを重点的に追っていけばいいという話になるんです。
ただその前に注意しないといけないことがあって、それは何かというと、相手の形はもう1つあるということです。
ツモがabccadのときのみ、相手は黄色(c色)発火のタワーとなります。
その場合、今から説明する黄色発火マルチのルートは相手の形が悪くないこともあって高い確率で不利になるので、赤発火連鎖ルートを取らなければなりません。
で、これを判断するための冒頭の話ですね。
自分の配ぷよ初手2手に注意しておくだけで相手のタワー形に対応できます。
この判断方、考え方に適しているのが発火色や連鎖数をいじりやすい魔光砲土台となるわけです。
ということで、まずは相手が赤発火の場合についてのこちらの戦型について説明していいます。
・底上げ弐式
先ほどチラリと述べたのですが、相手が赤発火の場合こちらが取る選択肢の理想形は『黄色発火の底上げ弐式と裏からの紫発火3トリの併用』となります。
途中図の一例と理想完成図ですね。
黄発火からのタワーと共に、4列目紫からの3トリ(発火点が高いので発火難度は高い)が狙える形です。
こいつの利点はマルチ形で2色発火が狙えることに加え、そのどちらもがタワーと同じ赤発火ではないことですね。
同手数速度負けという展開を引き起こしにくく、ツモが味方した方が勝つという勝負になりやすいのですが、発火点が複数見込めるので確率的有利をとりやすいです。
もちろん、形の維持に必要な制約が純粋なタワーよりも多いので千切り回数などで速度有利は取られるでしょうが、それを差し引いても、これがタワーを倒すポテンシャルをある程度持っていることは発火点の違うマルチという点で保証されています。
・受け皿の赤
次に、先ほどの形が組めなかったときの形についてです。
底上げ弐式が組めない形というのはどういうときかというと、黄色のL字が作れず、下に緑が敷ききれなかったときですね。
一番わかりやすい具体例がこれです。
別にこのツモ千切って底上げ弐式にしたらよくね? ってなりそうなんですけど、千切ってしまうと黄色が来るまで緑がめちゃくちゃ扱いづらい問題児マンになるので、赤を受け皿のように利用して緑を置ける許容場所を増やします。
もちろんこの置き方は2連鎖マルチを拒否することになるので、ここから目指す形は3~4連鎖の致死連鎖になります。
黄発火2W3Wと紫発火3W4連(黄発火と紫発火が併用できるのは、この前のずらし壱式のときに話をした『〇〇の上には必ず○○の色がのっている』という習性を利用したものです)が一番目指している形ですね。
底上げ弐式のときと比べて連鎖数は増えますが、制約が軽くなった分千切りや無駄ツモが大幅に減ります。
魔方陣定型4ダブの猿真似みたいなこともできます。
緑偏ったなあってときに無難に致死が作れるので安定性があります。
紫発火の多連鎖4連or赤発火にして紫を最後に回収という選択肢の持ち方はあまり強くありません。
図の場合は回避できていますがデビルで暴発を引き起こしやすいうえに、タワー側が嬉しい赤と緑の偏りに依存した形だからですね。
選択肢として持っている赤発火の連鎖も、4色揃っていてなおかつ赤が8個以上来ているときのみのルートであるためタワーに勝てる確率は大幅に減ります。
と、こんな感じで、徹底的に『赤を8個以上必要としないルート』に拘ります。
もちろん3色タワーなどでは赤が4個でも発火できるのですが、発火色を赤にしないことでとにかくタワーに対して一方的な不利をとられにくくしているという感じですね。
以上が、相手が赤発火タワーを想定した場合の組み方となります。
VS多連鎖、潰し、黄発火タワー
相手が潰し主体の場合は赤と紫発火をメインにした多連鎖ルートを選択することになります。
これが途中理想完成図です。
図の時点で黄色、赤、紫の3色の発火点が存在していることを意識しながら、最終的に2色発火の5連鎖をなるべく短い手数で狙うのがこの形の目標になります。
左の黄色、右の黄色(これは狙わなくてよい)、そして真ん中の紫、計3箇所2色の発火点がありますね。
魔光砲、というよりは中央軸多連鎖の大きな強みである、左右両方から発火を見ることができるという利点を使った2色発火の定型です。
最短でも13手発火5連鎖なので微妙ではあるのですが、黄色が偏るか紫が偏るかを先に見て最速5連鎖決め打ち気味に進めても、後からの別の色の偏りに対応可能であるというのは強みと言えるでしょう。
こちらは先ほどの黄発火主軸ルートのときに出てきた最後の形の類似形です。
致死はありませんが、紫発火からの多連結4連を軸に据え、場合によっては3列目に紫を付け足した後の6列目赤発火5連鎖を見ています。
黄紫の偏りではなく、赤緑の方の偏りに対応できるルートですね。
しかし途中から黄紫が偏った場合、黄色発火の2ダブ3ダブへの変形も可能です。
3列目と4列目の間、すなわち中央で形を分けているので、組み換えがとても容易に行えるというのは魔方陣と共通している点ですね。
厚く見ている形はこの2つです。
どちらも完成形としてお世辞にも強いとは言い難いですが、自分が重視しているのは左右両方からの発火を可能にしているという点です。
つまり、この連鎖形は『相手の理論値に打ち勝つ』ためではなく、『決め打ち気味の相手の遅れを咎める』ための形となるわけです。
このあたりの考え方は各自のプレイスタイルにもよるでしょうが、局所的に速い、よりも平均して速い、の方が長期戦においては有利に働くと思っているのが、魔光砲採用の大きな理由になります。
また、この形が潰しの対策になることは改めて説明する必要はないでしょう。
途中理想図が既に多色発火の形を保てているため、相手の潰しに対して付け足し+発火という切り返しがききやすく、一方的に不利を取る確率は大きく減ります。
先ほどのタワー対策とは違い、幅広い戦い方で場面有利を取る確率をあげるカスタマイズにできるのが、多色発火優先の魔光砲の構え方でした。
いかがでしたでしょうか。
言いたいことはいろいろあると思うので、そろそろこの記事にオチをつけます。
現在、自分は戦型を中央不定連鎖に戻しているため魔光砲の形を使っておりません。
この記事はブロマガで11月頃に作成していたものなので、いま改めてこの記事を見ると強みアピールにはなってないなぁと思います。
あっさりと過去の自分の文章と画像作成の手間と時間を闇に葬り去ったのですが、その大きな理由としては、同ツモで連鎖を組むなら他の連鎖形の方が強いって話だからです。
千早式の良型。
中央不定の基本戦型。
同じ多連鎖なら、多分こっちの方が強いしやりやすいよって形が2種類存在しているというのが、悲しいところですね。
個人的魔光砲初手3手の総括としては、ずらし壱式同様、いろんなことができるもののこれじゃないといけないという強みを見つけにくいという話になります。
あくまで、一個人が、それもせいぜいこの形を4か月ほどしか使わなかった人間が思ったことなので、記事内容はそんな意見もあるのか~、くらいで読み流してくれると幸いです。
終わり。